5時間50分からサブ4へ|北九州マラソン3回挑戦で変わったこと、変わらなかったこと

北九州マラソンのフィニッシュゲートを背景に、3回の挑戦タイム(5時間50分台→4時間17分台→3時間53分台)を示したアイキャッチ画像 データ分析

北九州マラソン、気づいたら3回走っていました。

きっかけは友達の一言でした。サッカーをしたり飲みに行ったりと、いつも楽しい時間をくれる友達と、10kmやハーフマラソンに出るうちに、「フルマラソンも出てみようか」という流れになったのです。軽い気持ちでエントリーしたのが、北九州マラソンとの出会いでした。

もともと、走ることに不安を抱えていました。友達に誘われて出た初めてのハーフマラソンでは、足の裏に大きな水ぶくれができ、足のあちこちが痛くなって後半は歩くしかなく、タイムは2時間を超えてしまいました。3ヶ月後に再挑戦して2時間を切ることはできましたが、フルマラソンを走り切るなど無理だと思っていました。

さらに、練習を続けると足の裏が痛くなる。病院に行くと足底筋膜炎と診断されました。マラソンはおろか、走り続けることすら自分には難しいかもしれない、と思っていた時期もあります。

それでも走り続けて、同じ大会に3回出場しました。

1回目は5時間50分台。2回目は4時間17分台。そして3回目でサブ4(3時間53分台)を達成しました。

3回の記録

開催年月 タイム 平均ペース 前6ヶ月の平均月間距離
1回目 2017年2月 5時間50分台 約8分/km 約62km
2回目 2019年2月 4時間17分台 約6分/km 約115km
3回目 2023年2月 3時間53分台 約5分30秒/km 約134km

※直前3ヶ月に絞ると約50km・約101km・約130kmとなります。

タイム変遷 ― 3回の挑戦

グロスタイムの比較

サブ4達成 未達成

練習量が増えるほどタイムが縮まっているのは事実ですが、単純に「たくさん走ればいい」という話ではありませんでした。それぞれのレースに、それぞれの事情がありました。地元から参加しやすいこともあって気づけば3回。同じコースで自分の変化を確かめられる、おもしろい記録が残りました。

この記事では3回の挑戦をストーリーとして振り返りますが、練習データをさらに詳しく分析した記事もあります。あわせてご覧ください。

データで解明:練習量は同じ。サブ4を達成できた年とできなかった年、その差は●●だった?
サブ4達成と未達成、8回分のフルマラソン前6ヶ月の練習データを比較したところ、週の走行距離はほぼ同じなのにロング走の回数が2.3倍、速い練習の時間が約3倍違っていました。サブ4を目指すランナー必見の分析記事です。

第1章 1回目(2017年2月):5時間50分台|完走できれば、それでいい

レース前の練習データ

ランニングを始めたのは2013年11月でしたが、最初の2年ほどは月に数回走る程度で、記録のない月も多くありました。本格的に走り込むようになったのは2016年の秋から。北九州マラソンに向けて距離を積み始めた時期です。

レース前の月間走行距離はこうなっています。

時期 月間距離 走行回数
2016年8月14km6回
2016年9月48km6回
2016年10月85km6回
2016年11月103km6回
2016年12月53km4回
2017年1月76km6回

秋から距離を伸ばし、11月にピーク。ロング走(20km以上、GPSの計測誤差を考慮し19.8km以上を対象)も6回こなしており、最長は23km。練習ペースは6分台が多く、数字だけ見れば「それなりに準備できていた」ように見えます。

ただし、マラソン完走に必要な30km走は一度もやっていませんでした。

練習内容の詳細

週別の走行距離を見ると、10月〜11月に40km前後のピークがあり、その後12月・1月は20〜30km台に落ち着くパターンでした。走れない週も散見され、練習の波が大きかったことがわかります。

ペース帯別・回数と走行時間

ペース帯 回数 割合 走行時間
4分30秒未満(高強度)1回3%0時間00分
4分30秒〜5分00秒(やや速め)3回10%0時間42分
5分00秒〜5分30秒(サブ4前後)5回16%3時間53分
5分30秒〜6分00秒(中程度)4回13%3時間25分
6分00秒〜7分00秒(ゆっくり)16回52%26時間48分
7分00秒以上(非常にゆっくり)2回6%3時間48分
合計31回38時間40分

練習の約6割がゆっくりジョグ(6分/km以上)で、走行時間38時間40分のうち30時間36分がゆっくりペースでした。サブ4に必要なペース(5分30秒〜5分41秒/km)での練習はわずか13%・3時間25分。「完走できればいい」という目標設定が、練習強度にもそのまま反映されていました。

ロング走の内訳

回数 距離帯
2016年10月2回20〜22km
2016年11月3回20〜25km
2016年12月1回20〜22km
合計6回最長23.3km

ロング走は20〜23kmに集中しており、25km以上は1回もありませんでした。フルマラソンの後半(30〜42km)を走り切る経験が、練習で一度も積めていなかったことになります。

当日の記憶

友達数人と一緒にスタートしました。最初は一人の友達と並んで走っていましたが、途中からそれぞれのペースに。足底筋膜炎の痛みは走り始めにあったものの、走るうちに気にならなくなりました。「今日は調子がいいかも」と思っていたのが、23km手前までの話です。

23kmを過ぎたあたりからきつくなりはじめ、30kmを過ぎたあたりから足全体に限界が来ました。ふくらはぎ、膝、太もも、足の裏。「歩き疲れた」の最上級のような状態で、歩くことすらつらい。やがて完全に失速し、歩いたり、立ち止まってストレッチしたりしながら、なんとか前に進むしかなくなりました。

そのとき、自分を次々と追い越していく人たちがいました。颯爽と走るおじいさん、軽やかなおばあさん。3年以上走ってきて、こんな姿か。歩くことすらできない自分が情けなくて、それでいて悔しかったです。めちゃくちゃ悔しかったです。

「高い参加費を払って、なんでこんなきつい思いをしているんだろう」

歩きながら、何度もそう思いました。ゴールしたときの気持ちは、達成感よりも「もう走りたくない」が正直なところでした。

翌年も友達から北九州マラソンに誘われましたが、エントリーしませんでした。あのきつさをもう一度繰り返す気になれなかったのです。それでもランニング自体はやめませんでした。走ることは続けながら、悔しさだけがずっと心の隅に残っていました。

そして翌々年、また友達に誘われました。今度は断りませんでした。

「もう一回だけ、リベンジしよう。」

それが、2回目への決意でした。

データで見る失速

項目 データ
グロスタイム5時間50分台
平均ペース(RunKeeper計測)8分02秒/km
平均ペース(グロス)約8分17秒/km
ロング走の平均ペースと本番ペースの差約83秒/km遅い(6分39秒→8分02秒)
前6ヶ月の平均月間距離約62km
前6ヶ月のロング走(20km)6回

実際にゴールまでかかった時間は5時間50分台で、グロスペースは約8分17秒/kmでした。RunKeeperの計測ペースは8分02秒/kmですが、立ち止まって休憩したりストレッチしたりした時間は計測に含まれていないためです。30km以降は「走る」というより「なんとか前に進む」状態でした。30kmを超えた経験がないまま本番を迎えたこと、そして「完走できればいい」という目標設定がペース管理の意識を薄くしていたことが原因だったと思います。

第2章 2回目(2019年2月):4時間17分台|練習量は2倍になった。でも4時間は切れなかった

リベンジへの準備

あの悔しさが、練習を変えました。そのころ、友達から「4時間切れたらまあすごいよ」と言われ、初めてサブ4という目標を意識するようになりました。ただ完走するだけでなく、タイムを狙って走る。それが2回目への新たな目標になりました。

2回目に向けた前6ヶ月の走行距離は807km、走行回数は85回。1回目の同期間(378km・31回)と比べると、距離は2.1倍、回数は2.7倍になっていました。

時期 月間距離 走行回数
2018年8月17km8回
2018年9月112km13回
2018年10月187km18回
2018年11月172km13回
2018年12月134km15回
2019年1月125km12回

サブ4の必要ペースは5分41秒/km。直前1〜2月の練習ペースは平均5分6秒と、十分に速いペースで練習できていました。「今度こそいける」と思ってスタートラインに立ちました。

練習内容の詳細

週別の走行距離を見ると、10月〜11月に50km超の週が複数あり、12月第1週には61.8kmとピークを迎えています。1月最終週も60.9kmと高水準を維持しており、1回目とは練習の密度が大きく異なります。ただし12月中旬に5.1kmと極端に少ない週があり、疲労や体調によるムラも見られました。

ペース帯別・回数と走行時間

ペース帯 回数 割合 走行時間
4分30秒未満(高強度)10回12%0時間29分
4分30秒〜5分00秒(やや速め)11回13%4時間58分
5分00秒〜5分30秒(サブ4前後)25回29%24時間00分
5分30秒〜6分00秒(中程度)17回20%20時間58分
6分00秒〜7分00秒(ゆっくり)20回24%22時間48分
7分00秒以上(非常にゆっくり)2回2%2時間40分
合計85回75時間54分

1回目と比べると練習強度が大幅に上がっています。注目したいのは4分30秒未満の高強度練習が10回ある点ですが、合計時間はわずか29分。1本あたり3分程度の短いダッシュや流し走りで、練習の中身としては非常に短いものでした。

一方でサブ4前後のペース(5分00秒〜5分30秒)での練習は24時間と、1回目(3時間53分)の約6倍に増えています。

ロング走の内訳

回数 距離帯
2018年10月1回20〜22km
2018年11月2回20〜22km
2018年12月1回25km以上(30.3km)
2019年1月1回20〜22km
合計5回最長30.3km

月間距離は2倍以上に増えたにもかかわらず、ロング走の回数は1回目(6回)を下回る5回にとどまっていました。12月に唯一の30km走を実施しましたが、それ以外は20〜22kmにとどまっています。走行距離全体は増えているのに、ロング走が少ないというアンバランスな構成でした。

当日の記憶

サブ4を意識したペース(5分41秒/km前後)を目標に走り始めました。しかし42kmを走り切ったときの平均ペースは6分01秒。サブ4ペースより20秒/km遅く、結果的に4時間17分台でのゴールとなりました。

走りながら、また思っていました。

「なんで高い参加費を払って、こんなつらいことをやってるんだろう」

1回目とまったく同じセリフが頭の中をぐるぐるしていました。

データで見る1回目との違い

項目 1回目 2回目
グロスタイム5時間50分台4時間17分台
平均ペース8分02秒/km6分01秒/km
前6ヶ月の平均月間距離約62km約115km
前6ヶ月のロング走(20km)6回5回
ロング走の平均ペース6分39秒/km5分37秒/km
ロング走平均ペースと本番ペースの差約83秒/km遅い約24秒/km遅い

タイムは約1時間30分縮まりました。「ロング走の平均ペースと本番ペースの差」が83秒から24秒に縮まっており、練習の質が上がった分だけ本番にも反映されていたことがデータからも読み取れます。

それでもサブ4に届かなかった最大の原因は、ロング走の不足だったと今は思っています。

※3回目のデータで比較できる「前後半のペース差」は13秒/kmでした(GPX実測値)。

2回目から3回目へ

2019年以降、コロナの影響でマラソン大会はほぼ開催されない時期が続きました。それでもランニング自体は途切れることなく続けており、月間50〜130km程度を維持していました。大会がなくても走り続けたことが、3回目への土台になっています。

第3章 3回目(2023年2月):3時間53分台|ロング走17回。ようやくサブ4達成

3回目への準備

2022年秋、北九州マラソンへの3回目のエントリーを決めました。

前6ヶ月の月別データです。

時期 月間距離 走行回数
2022年8月68km9回
2022年9月123km13回
2022年10月172km15回
2022年11月167km12回
2022年12月189km16回
2023年1月147km11回

月間距離や走行頻度は2回目とほぼ変わりません。週あたりの走行回数も2回目が3.1回、3回目が3.0回とほぼ同じです。では何が違ったのか。最大の違いはロング走の回数でした。

練習内容の詳細

週別の走行距離は40〜60km台を安定して維持しており、1・2回目と比べて極端に少ない週がほとんどありません。11月最終週(61.6km)・12月第1週(56.4km)・1月第2週(54.7km)・1月最終週〜2月第1週(58.5km)と、後半にかけて高水準が続いています。

ペース帯別・回数と走行時間

ペース帯 回数 割合 走行時間
4分30秒未満(高強度)1回1%0時間01分
4分30秒〜5分00秒(やや速め)14回18%10時間11分
5分00秒〜5分30秒(サブ4前後)18回22%16時間34分
5分30秒〜6分00秒(中程度)24回30%28時間44分
6分00秒〜7分00秒(ゆっくり)19回24%27時間48分
7分00秒以上(非常にゆっくり)4回5%7時間42分
合計80回91時間01分

2回目と比べると高強度練習(4分30秒未満)が激減し、代わりに5分30秒〜6分00秒(中程度)のペースが最も多い28時間44分を占めています。3回目の練習はマラソン本番のペース帯に近い強度で長時間走ることに集中していたことがわかります。

また総走行時間は1回目38時間40分・2回目75時間54分・3回目91時間01分と増加しています。3回目は2回目より走行回数が少ないにもかかわらず、1回あたりの走行時間が長かった。これはロング走の増加が直接影響しています。

ロング走の内訳

回数 距離帯
2022年9月1回20〜22km
2022年10月3回20〜25km
2022年11月4回20〜25km
2022年12月4回20〜27km
2023年1月3回20〜27km
2023年2月2回20〜22km
合計17回最長27.6km

2回目まではロング走が月に1回あるかどうかでしたが、3回目は月に2〜4回のペースでほぼ毎週こなしていました。距離の分布も20〜22kmが8回、22〜25kmが6回、25km以上が3回と、徐々に距離を伸ばしていく構成です。

当日の記憶

「なんで高い参加費を払って、こんなきつい思いをしているんだろう」

3回目も、例のセリフは頭の中に浮かびました。ただ、今回は少し違いました。心のどこかで「でも今回でサブ4を達成して、有終の美を飾ってやる」という気持ちがあったのです。もう二度と走らない、そのつもりで臨んだレースでした。

25〜28km付近では、応援に来てくれた友達の顔を見つけて元気をもらいました。写真も撮ってもらいました。32km付近では、前を走っていた別の友達を見つけ、しばらく一緒に走ることに。きつい区間だっただけに、その嬉しさと元気の出方は今でも覚えています。

GPXデータからラップを分析すると、レースの流れがよくわかります。

区間 平均ペース 状況
前半(1〜21km)5分24秒/kmサブ4ペースを上回る安定した走り
後半(22〜42km)5分37秒/kmやや落ちるも崩れず
前後半のペース差+13秒/km

30kmを過ぎると少しずつペースが落ちはじめました。それでも全区間でサブ4ペースを大きく外すことはなく、走り続けることができました。

残り2kmに差し掛かったとき、「これはいける」と確信しました。足は限界でしたが、たぶんニヤニヤしながら走っていたと思います。

ゴールしたときは、めちゃくちゃ嬉しかったです。

データで見る3回の比較

項目 1回目 2回目 3回目
前6ヶ月の平均月間距離約62km約115km約134km
前6ヶ月のロング走(20km)6回5回17回
ロング走の平均ペース6分39秒/km5分37秒/km5分57秒/km
最長距離23.3km30.3km27.6km
総走行時間38時間40分75時間54分91時間01分
ロング走平均ペースと本番ペースの差約83秒/km遅い約24秒/km遅い
前後半のペース差(GPX実測)+13秒/km

※直前3ヶ月の平均月間距離:約50km・約101km・約130km

第4章 北九州マラソンのコース攻略|3回走ってわかった難所とポイント

コース概要

コース高低差プロフィール

GPXデータより(2023年2月大会)

難所・注意区間 海沿い強風区間

北九州マラソンは小倉をスタートし、海沿いの道を経由してゴールする平坦基調のコースです。総上昇量はGPXデータで約476m。フルマラソンとしては標準的な数値で、坂道が苦手なランナーでも挑戦しやすい大会です。

ただし、「平坦だから楽」とは言い切れません。後半に独特の難しさがあります。

難所① 5〜6km付近の上り坂(本コース最大の上り)

スタートから4kmほど走ったところで、コース最大の上り坂が登場します。GPXデータを確認すると、標高が約26mから約60mまで、2km弱かけて一気に上昇しています。マラソン序盤ということもあり、3回走っていずれも「そこまできつくはなかった」という印象ですが、ペースが上がりやすいタイミングだけに、ここで飛ばしすぎると後半に響きます。上り坂はむしろペースを抑えるチャンスだと考えると気が楽になります。

難所② 10〜11km付近と18km付近の細かいアップダウン

10km手前から11km付近にかけて、約24mのこぶ状の上り下りがあります。また18km付近にも細かなアップダウンが続きます。ただしいずれも標高10m前後の緩やかな変化で、意識しすぎる必要はありません。「あ、ちょっと上りだな」と感じる程度です。

難所③ 28〜35km付近の海沿い強風区間

3回のレースを通じて、最も手強いと感じたのがここです。

28km過ぎから海沿いのコースに入ると、標高はほぼゼロ。遮るものがない分、風をまともに受けます。3回目のレース当日は雨でびしょびしょになった上に強風まで加わり、体感温度がみるみる下がりました。体力的にも精神的にも削られる区間です。

ウィンドブレーカーや防風グローブなど、防寒対策をしっかりしておくことをおすすめします。天気予報は直前まで確認してください。また、汗冷え対策も重要です。冬のレースで汗冷えにどう備えるかは、以下の記事で詳しく紹介しています。

【実体験】ミレーの網目インナーはマラソンの汗冷え対策に効果あり?冬レースで使ってみた
冬マラソンで起きやすい汗冷え対策として、ミレーの網目インナー「ドライナミックメッシュ」を練習・ハーフ・フルで実際に使用。90分以上のロング走で試したリアルな体験を詳しく解説します。

難所④ 35km以降の長い直線

35kmを過ぎると、ゴールまで長い直線が続きます。先がずっと見えているのに、なかなか景色が変わらない。足が限界に近いタイミングで「まだこんなにあるのか」と感じる区間で、精神的につらいです。

ペースではなく「一歩一歩前に進む」ことだけを考えると乗り越えやすいです。

給水・混雑について

北九州マラソンはコース幅が比較的狭いわりに参加人数が多いため、タイムが遅いランナーほど給水所での混雑に注意が必要です。給水所に近づいたら早めに端に寄り、立ち止まらず受け取る練習を事前にしておくと安心です。

コース攻略まとめ

区間 特徴 対策
5〜6km最大の上り坂(約+34m)飛ばしすぎない
10〜11km・18km細かいアップダウン気にしすぎない
28〜35km海沿い強風・寒さ・汗冷え防寒・汗冷え対策必須
35km〜ゴール長い直線気持ちで乗り切る

第5章 まとめ|3回走ってわかったこと

データで振り返る3回の変遷

1回目(2017年) 2回目(2019年) 3回目(2023年)
タイム5時間50分台4時間17分台3時間53分台
平均ペース8分02秒/km6分01秒/km5分31秒/km
前6ヶ月の平均月間距離約62km約115km約134km
前6ヶ月のロング走(20km)6回5回17回
総走行時間38時間40分75時間54分91時間01分

※直前3ヶ月の平均月間距離:約50km・約101km・約130km

月間走行距離の推移 ― レース前6ヶ月

各レースの準備期間(8月〜レース月)

1回目(2017年)未達成 2回目(2019年)未達成 3回目(2023年)達成

ペース帯別・割合と走行時間の比較

ペース帯 1回目 2回目 3回目
4分30秒未満(高強度)1回(3%) / 0時間00分10回(12%) / 0時間29分1回(1%) / 0時間01分
4分30秒〜5分00秒(やや速め)3回(10%) / 0時間42分11回(13%) / 4時間58分14回(18%) / 10時間11分
5分00秒〜5分30秒(サブ4前後)5回(16%) / 3時間53分25回(29%) / 24時間00分18回(22%) / 16時間34分
5分30秒〜6分00秒(中程度)4回(13%) / 3時間25分17回(20%) / 20時間58分24回(30%) / 28時間44分
6分00秒〜7分00秒(ゆっくり)16回(52%) / 26時間48分20回(24%) / 22時間48分19回(24%) / 27時間48分
7分00秒以上(非常にゆっくり)2回(6%) / 3時間48分2回(2%) / 2時間40分4回(5%) / 7時間42分

ペース帯別 走行時間の比較 ― レース前6ヶ月

各ペース帯が占める時間の割合(分)

4:30未満(高強度) 4:30〜5:00(やや速め) 5:00〜5:30(サブ4前後) 5:30〜6:00(中程度) 6:00〜7:00(ゆっくり) 7:00以上(非常にゆっくり)

ロング走の月別回数比較

1回目 2回目 3回目
8〜9月1回0回1回
10月2回1回3回
11月3回2回4回
12月1回1回4回
1月0回1回3回
2月(レース前)0回0回2回
合計6回5回17回

3回走って気づいたこと

月間距離よりロング走の回数が大事だった

1回目から2回目にかけて月間距離は約2倍になりましたが、サブ4には届きませんでした。一方、2回目から3回目は月間距離がほぼ変わらないのに、ロング走の回数が5回から17回へと3倍以上に増え、サブ4を達成しました。「たくさん走る」よりも「長い距離を走り慣れる」ことのほうが、フルマラソンのタイムには直結していたと感じています。

30km以降の失速パターンが変わった

1回目は30kmで完全に歩くしかない状態でした。3回目は後半もペースが落ちながらも走り続けることができ、前後半のペース差はわずか13秒/kmに収まっていました。ロング走を積み重ねたことで、後半の粘りが生まれたのだと思います。

悔しさが一番のエネルギーだった

1回目でぼろぼろになったとき、「もう走りたくない」と思いました。翌年は友達に誘われてもエントリーしませんでした。あのきつさをすぐに繰り返す気にはなれなかったのです。それでもランニングは続けていました。走ることをやめなかったのは、悔しさがずっと心の隅に残っていたからかもしれません。

翌々年、また友達に誘われたとき、今度は断りませんでした。「4時間切れたらまあすごいよ」という友達の言葉も背中を押してくれました。悔しさとサブ4への挑戦心、その両方が2回目・3回目への原動力になっていたと思っています。データや練習方法と同じくらい、この感情の力が大きかったと感じています。

この記事で触れた練習データの違いについて、より詳しく掘り下げた記事もあります。サブ4を達成できた年とできなかった年で何が違ったのか、データで比較しています。

データで解明:練習量は同じ。サブ4を達成できた年とできなかった年、その差は●●だった?
サブ4達成と未達成、8回分のフルマラソン前6ヶ月の練習データを比較したところ、週の走行距離はほぼ同じなのにロング走の回数が2.3倍、速い練習の時間が約3倍違っていました。サブ4を目指すランナー必見の分析記事です。

走り続けている理由

「有終の美」のはずが、気づけばその後も北九州マラソンに出続けています。

まだエイドをしっかり堪能できていないからです。北九州マラソンはエイドが充実していることで知られていますが、毎回きつくなると食べる余裕もなくなってしまっていました。次はエイドを楽しみながら、それでいてサブ4でゴールする。それが今の目標です。

健康のために運動する習慣を続けたいという気持ちも、走り続ける理由のひとつです。ただそれだけだとモチベーションが続かない。大会にエントリーすることで「走らなければ」という理由が生まれ、習慣が保てています。足底筋膜炎と向き合いながら、「がんばらずに走り続ける」というのが、今の自分のスタイルになっています。

北九州マラソンを検討している方へ

  • タイムを狙いたい方:5〜6kmの上り坂で飛ばしすぎないこと、28〜35kmの海沿い強風区間の防寒・汗冷え対策が鍵です
  • 初マラソンの方:平坦基調で走りやすく、完走を目指すには適したコースです。給水所の混雑だけ要注意
  • サブ4を目指している方:月間距離を増やすより、ロング走(20km)を月に2〜4回のペースで積むことを意識してみてください

同じコースを3回走ったからこそ、「練習の何が変わればタイムが変わるのか」が自分の体のデータで確認できました。北九州マラソンはそういう意味で、自分の成長を測るのにとてもいい大会だと思っています。

また来年も走ります。エイドを堪能しながら、サブ4でゴールするために。

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