偏平足ランナーのシューズ選び|ゲルカヤノ4Eにたどり着くまでの体験談





この記事は「足底筋膜炎×偏平足×シューズ」全3回シリーズの最終回、シューズ編です。まだ読んでいない記事があれば、こちらもあわせてどうぞ。

第1回:ランニングで足底筋膜炎になった話|原因・対処法・シューズ選びの体験談
第2回:偏平足ランナーはなぜ足底筋膜炎になりやすいのか|インソール・テーピングの体験談

先に結論を言ってしまうと、足底筋膜炎の改善に一番効いたのはシューズの変更でした。

インソールもストレッチも意味はありました。でも、シューズを変えたときの変化は明らかに別格だったんです。

ただ、最初から正解にたどり着けたわけではありません。むしろ失敗の連続でした。接着剤で補修したシューズで走り続けた時期もあれば、自分の足に合わないタイプを選んでしまった時期もあります。

この記事では、そんなわたしのシューズ遍歴を失敗談ごと書いていきます。同じように偏平足や足底筋膜炎でシューズ選びに悩んでいる方の参考になれば嬉しいです。


シューズ遍歴①:GT-2000を接着剤で補修しながら走っていた(2014〜2017年ごろ)

ランニングを始めたころ、最初に買ったのはASICSのGT-2000でした。

といっても、当時のわたしにシューズへのこだわりはありませんでした。マラソン大会で履くためだけのシューズだし、練習も本番3ヶ月前からぼちぼち走ればいいだろう。そう考えていたので、「安いランニングシューズで十分」くらいの気持ちでした。

そんなときに目に入ったのが、型落ちセールで5,000円くらいになっていたGT-2000です。安くなっていたから、という理由で選んだのが正直なところでした。

GT-2000は今でいうサポート系(安定性重視)のシューズです。そんな選び方だったわりに、偏平足のわたしには結果的に合っていたんだと思います。

問題はシューズではなく、わたしの使い方でした。

「まだ走れるからいいか」が一番の失敗だった

気に入っていたことと、「まだ走れるのに買い替えるのはもったいない」という節約思考が重なって、とにかく買い替えなかったんです。

ソールが削れても走る。はがれてきたら、接着剤でくっつけてまた走る。そのうち接着剤でくっつけてもすぐにはがれるようになって、最終的にはソールがはがれたままの状態で走っていました。今書いていて自分でも呆れますが、当時は本気でそれで良いと思っていました。

でも、ランニングシューズの本体は見た目ではなく中身です。クッション材は走るたびに少しずつつぶれていて、ソールがはがれるほど使い込んだ時点で、クッション性もサポート機能もほぼ残っていません。

足底筋膜炎の症状が出てきたのは、ちょうどこのころでした。寿命をとっくに超えたシューズで走り続けたことが引き金のひとつになっていた可能性は、十分にあると思っています。


シューズ遍歴②:ゲルフェザーグライドで「合わない」を知った(移行期)

GT-2000の補修がさすがに限界を迎えて、次に選んだのがASICSのゲルフェザーグライドでした。

このときもまだ「偏平足にはサポート系が必要」という知識はなく、軽くて走りやすそうという印象だけで選んだ気がします。価格は7,000〜10,000円くらいだったと思います。GT-2000のセール価格からは少し上がりましたが、まだ「そこそこの値段で」という感覚でした。

ちなみにワイズ(幅)は、このとき3E(ワイド)のものを試着して購入しています。偏平足で幅が広がりやすいわたしの足には、幅広タイプを選ぶことがすでに定番になっていました。

ただ、幅広タイプを選んでいれば大丈夫、というわけではなかったんです。

ゲルフェザーグライドはGT-2000より軽量で、クッションと反発をバランスよく備えた、どちらかというとスピードも出せるオールラウンダーです。一般的には評価の高いシューズですが、ゲルカヤノのような強い安定性・サポートに特化したモデルと比べると、偏平足で足への負担が大きいわたしには、サポートが少し物足りなかったんだと思います。

実際、履いていた時期は足への負担が増えた感覚があって、長くは使えませんでした。幅広タイプを選んでいても、シューズのタイプが合っていなければ負担になるんですね。

ただ、この「合わない」経験は無駄ではなかったと思っています。軽いシューズに変えて負担が増えたことで、逆に「自分の足には、しっかり支えてくれるシューズが必要なんだ」とはっきり分かったからです。

合うシューズを知るには、合わないシューズを履いてみるのが一番早い。あまりおすすめできる方法ではありませんが……。


シューズ遍歴③:ゲルカヤノ4Eで足が変わった(現在)

そしてたどり着いたのが、現在のメインシューズであるASICSのゲルカヤノです。

ゲルカヤノはASICSの中でもサポート機能とクッション性が最も高いモデルのひとつで、偏平足や足への負担が大きいランナー向けの定番といっていいシューズです。

実際に履いて走ってみて、まず驚いたのが足裏に伝わる衝撃でした。それまでのシューズと比べて、着地の衝撃が明らかに変わったとはっきり感じたんです。あくまでわたしの体感ですが、この違いは走り出してすぐに分かるほどでした。

価格は12,000円〜くらいだった気がします。GT-2000を5,000円で買っていたころのわたしなら、たぶん手を出さなかった値段です。でも、足を痛めて走れなくなるつらさを経験したあとだったので、「足を守るための投資」と思えば高くはないと感じました。この心境の変化そのものが、わたしにとって大きな一歩でした。

ちなみに、今履いている最新モデルのゲルカヤノは20,000円ほどします。それでも迷わず買い続けているのは、それだけの価値を実感しているからです。5,000円の型落ちセール品を選んでいたころの自分からは、想像もできない変わりようです。

ワイズ(幅)は、4E(エクストラワイド)を選びました。

偏平足に「ワイズ(幅)」選びは欠かせない

ここで改めて、偏平足ランナーにとってのワイズの大切さを書いておきます。

偏平足の足は、アーチがつぶれている分だけ横に広がりやすい特徴があります。つまり、長さが合っていても幅が狭ければ、足はずっと圧迫され続けることになります。

わたしが購入したとき、ゲルカヤノのワイズはたしかスタンダード(2E相当)とエクストラワイド(4E相当)の2展開でした。両方を試着して比べたところ、4Eのほうがきつさを感じず、明らかに足に合っている感覚がありました。

ゲルフェザーグライドでは3Eを履いていましたが、それより広い4Eのほうがしっくりくるあたり、偏平足の足の広がりを改めて実感しました。迷ったら、実際に複数のワイズを履き比べてみるのが一番です。

そして、サポート系のゲルカヤノと4Eの組み合わせは、これまでで一番わたしの足に合っていました。幅もタイプも合ったシューズは、走っていて足が痛くなりにくいことをはっきり実感できたんです。

26.5cmか27.0cmか。長さでも迷った

ワイズが4Eに決まっても、今度は長さで迷いました。26.5cmか27.0cmか。

ランニングシューズは普段履きより0.5〜1cmほど大きめを選ぶのが基本とよく言われます。走ると足は靴の中で少し前に動くので、つま先にある程度の余裕が必要だからです。

とはいえ、大きすぎれば靴の中で足が動いて、それはそれで負担になります。セオリーはあくまでセオリー。最後は自分の足で確かめるしかありません。

わたしは店員さんにも相談しながら両方を履き比べて、最終的に26.5cmを選びました。4Eで幅にゆとりがある分、長さは自分の足にフィットするほうがしっくりきたんです。実際に走ってみても、この選択で問題ありませんでした。

ザムストのインソールと組み合わせて完成形に

仕上げは、第2記事で書いたザムストのインソールとの組み合わせです。

ゲルカヤノには純正のインソールが最初から入っていますが、わたしは購入後すぐにそれを外して、ザムストのインソールに入れ替えて使っています。インソールの詳しい話は第2記事に書いているので、気になる方はそちらもどうぞ。

ゲルカヤノ本体のサポート+アーチサポート付きインソールという二段構えにしたことで、足底への負担が分散されている感覚がはっきりありました。

「朝起きて最初の一歩でかかとが痛い」という足底筋膜炎特有のあの症状が出なくなったのは、この組み合わせにしてからです。いつ治った、とはっきり言えるような劇的な変化ではなく、走っているうちに気づいたら痛みが減っていた、というのが正直なところでした。


シューズ選びで学んだ3つのこと

遍歴を振り返って、失敗から学んだことを3つにまとめます。

① シューズは「寿命が来る前」に替える

ランニングシューズの寿命は、走行距離700〜800kmが目安とよく言われます。ただしクッション機能はそれより前から落ちていきます。

わたしの場合は、Garminで走行距離を管理しつつ、1,200kmくらいを一つの目安にしています。ただ、これはあくまで自分の経験からくる独断的な数字で、シューズによっても変わってきます。一般的な目安より長めなので、距離はあくまで参考程度です。

それに、シューズは走った距離だけでなく、購入からの時間が経つことでも少しずつ劣化していくと思っています。クッションをはじめ、全体の品質は経年でも落ちていくはず。だからこそ、距離はあくまで目安と考えて、最終的には走ったときの衝撃などの感覚を大事にするのがいいと考えています。

具体的には、走ったときに感じる衝撃です。使い込むとクッションが硬くなってきて、足裏や膝への衝撃が強くなったと感じたら、距離が目安に届いていなくても交換するようにしています。ほかにも、ソールの削れ具合、かかとの片減り、クッションの沈み込み、走ったあとの脚の疲れ方あたりが、替え時を判断するサインです。

接着剤で補修して延命するのは、シューズを大切にしているようで、実際は自分の足にダメージを蓄積させているだけでした。5,000円のシューズを限界まで使ってケチった結果、治療に時間とお金がかかったのでは本末転倒です。

② ワイズ(幅)を必ず確認する

偏平足のランナーには特に重要なポイントです。長さが合っていても幅が合っていなければ、足は正しく動けず、アーチへの負担が増えます。

ASICSのメンズシューズは、スタンダード(2E相当)を基準に、モデルによってワイド(3E相当)やエクストラワイド(4E相当)が展開されています。ただし、どのワイズがあるかはモデルごとに違うので、気になるモデルのワイズ展開は購入前に確認してみてください。ゲルカヤノのようにスタンダードとエクストラワイドの2展開のものもあれば、ワイドまでのもの、スタンダードのみのものもあります。

自分の足の幅を一度も測ったことがない方は、スポーツ店で計測してもらうところから始めるのがおすすめです。

ちなみに4E(エクストラワイド)は、わたしの場合スポーツ用品店の店頭でもネットでも買っています。店頭で見かけないということはありませんが、好きなカラーがないこともあるので、そういうときはネットで探します。ネットのほうが断然安いことも多いです。ただ、いきなりネットで買うのはサイズやワイズが合わないリスクがあるので、まずは店頭で試し履きするのがおすすめです。わたしは複数足まとめて買うときも、1足は店頭で試して買い、残りをネットで揃えるようにしています。

③ 店員さんに「足の状態」を正直に伝える

ネットの情報も参考になりますが、最終的に一番確実だったのは、試し履きしながら専門スタッフに相談することでした。

ポイントは、恥ずかしがらずに「偏平足で足底筋膜炎持ちです」と最初に伝えてしまうこと。足の状態を話すだけで、店員さんが選択肢を一気に絞り込んでくれます。わたしがワイズやサイズで迷ったとき、納得して選べたのも、相談しながら履き比べができたからでした。


まとめ:シューズが変わると、足が変わる

足底筋膜炎の改善のために、インソール・ストレッチ・テーピングといろいろ試してきましたが、振り返って一番効果を感じたのは、シューズをゲルカヤノ4Eに変えたことでした。

GT-2000を接着剤で補修しながら走っていたころの自分に教えてあげたいくらいの変化です。

もし今、足底の痛みを抱えながら「シューズはまだ使えるから」と我慢して走っている方がいたら、一度シューズとワイズを見直してみてください。わたしの場合は、それが改善への一番の近道でした。

3回にわたってお届けした「足底筋膜炎×偏平足×シューズ」シリーズは、これで一区切りです。

足底筋膜炎シリーズ(全3回)

偏平足で足底筋膜炎に悩むランナーに向けて、わたしの体験を3回に分けてまとめました。まだ読んでいない記事があれば、あわせてどうぞ。

第1回:ランニングで足底筋膜炎になった話|原因・対処法・シューズ選びの体験談
第2回:偏平足ランナーはなぜ足底筋膜炎になりやすいのか|インソール・テーピングの体験談
▶ 第3回:偏平足ランナーのシューズ選び|ゲルカヤノ4Eにたどり着くまでの体験談(この記事)

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