※この記事は筆者の個人的な体験をもとに執筆しています。医療的なアドバイス・治療を提供するものではありません。症状がある場合は、医師などの専門家にご相談ください。
「足が痛い。でも、走ることはやめたくない。」
足底筋膜炎と診断されたとき、真っ先に頭に浮かんだのはこの思いでした。
私は健康のためにランニングを続けていますが、走ることによって気分が前向きになるのも事実です。だからこそ「痛み=休むしかない」と割り切れず、どうにか走り続ける方法を模索する日々が始まりました。
この記事では、偏平足+足底筋膜炎というダブルの悩みを抱える私が、走ることを諦めずに継続するために実践してきたシューズ選び、フォームの見直し、ケア方法などを具体的に紹介します。
※あくまで私の経験に基づく方法であり、すべての方に効果があるとは限りません。医療的判断は専門家にご相談ください。
偏平足&足底筋膜炎…二重の悩みとの出会い
私は子どもの頃から偏平足で、土踏まずがあまりありません。整形外科では「ローアーチ」と診断されました。歩いたり走ったりするたびに、足裏のクッションが効きにくく、疲れやすさを感じていました。
そんな状態でも、ランニングを始めたばかりの頃は“走れる喜び”が勝り、フォームや靴のことをあまり気にしていませんでした。しかしある日、起床して一歩目を踏み出すと、足裏に鋭い痛みが走ったのです。
病院で下された診断は「足底筋膜炎」。走りすぎによる足裏への負荷と、適切でないシューズが原因でした。医師からは「放置すると慢性化する可能性がありますよ」と言われ、そこから本気で改善と向き合うようになったのです。
軽さより“クッション性”を重視。私に合ったシューズとの出会い
診断後、まず取り組んだのが「シューズ選びの見直し」でした。
それまでは、軽量で見た目がスタイリッシュなランニングシューズばかりを選んでいました。ところが、それらはクッション性が低く、足への負担が大きかったのです。
改めて店舗で試着を繰り返し、購入したのがアシックスの「ゲルカヤノ」。このシリーズはクッション性と安定感に定評があり、実際に履いてみて足裏への衝撃が減少したように感じました。
また、シューズのサイズも再確認しました。以前は試し履きしただけで「大丈夫だろう」と思っていましたが、足幅や長さ、履いた時のフィット感を専門店で細かく見てもらうことで、自分に本当に合った一足を見つけられました。
試し履きの際は、足がむくみやすい午後に、ランニング時に使用している靴下を持参して試すようにしています。これにより、実際の使用感に近い状態でフィッティングが可能となります。
初心者の方や足に不安がある方には、軽さやデザインよりも「クッション性」「安定性」「サイズ感」にこだわることをおすすめします。
ただし、どんな靴が合うかは人それぞれです。自分の足に合ったシューズを見つけるには専門店での計測がおすすめです。
インソール導入でアーチサポートを強化
次に取り入れたのが、「インソールのカスタマイズ」です。
私にとっては、土踏まずをサポートすることが重要でした。
「ザムスト」のローアーチタイプとミドルアーチタイプを試し、結果としてミドルアーチの方が合っていると感じ、現在も愛用しています。
インソールは数千円で購入でき、足裏の負担軽減に一定の効果を感じました。ただし、足の状態やアーチの高さにより最適なタイプは異なりますので、必要に応じて専門家のアドバイスを受けてください。
“走り方”で変わる負荷のかかり方|フォーム改善の実践
足裏の痛みと向き合うなかで、フォームの重要性にも気づかされました。どんなに良いシューズを履いても、走り方が悪ければ再発リスクは高くなると考えてからです。
私が意識したポイント:
- 歩幅を小さくして地面からの衝撃を軽減
- かかと着地を避け、ミッドフット(足裏全体)で着地
- 猫背にならないよう姿勢を正す
理想的なピッチ数(歩数/分)は、180spm前後が効率的かつ負担の少ない走りにつながるとされています。ただし、すべての人にこの数値が当てはまるわけではありません。まずはRunkeeperやGarminなどのデバイスを使って自分の現在のピッチを確認し、そこから少しずつ上げて様子を見ることが推奨されます。
ちなみに私は170bpmを目標にしながら走っていますが、実際には150〜160bpmのリズムになっていることが多いです。私は脳内で「そばかす / JUDY AND MARY」(170bpm)を流しながらリズムを取って走ることが多いです(※ここでのbpmは音楽の拍数で、ランニング用語のspm(1分間の歩数)とは異なります)。
走るより大事?セルフケアとストレッチ習慣
走ったあとに行うセルフケアはとても重要です。私が日課にしているのは以下の2つです:
- ふくらはぎ・足裏のストレッチ(30秒以上)
- テニスボール等で足裏をコロコロ
ただし、痛みが強い場合や慢性化している場合は、まず医師に相談することをおすすめします。
無理しない。続けることが何より大事
痛みがあるときに「走っちゃダメ」と思いすぎると、逆にストレスになります。私が心がけているのは、“完全にゼロにしないこと”。
あくまで自分の体と対話しながら、週に2〜3日の休足日も設けて無理のない範囲で続けることが大切です。
おわりに|痛みはある。でも、走りたい
偏平足や足底筋膜炎は、人によっては長期的に向き合う必要がある場合もあると感じています。でも、「走ることが好き」「健康を維持したい」という気持ちが、私を支えてくれています。
もしあなたが同じような悩みを抱えているなら、伝えたいのは「痛みと上手に付き合いながら、自分のペースで続けられる」ということ。
私の工夫が、あなたのランニング生活に少しでも役立てば嬉しいです。
※この記事は個人の経験談であり、治療や予防を保証するものではありません。